TPECとは

■ TPEC(つくばパワーエレクトロニクスコンステレーション)は、SiCやGaNなどのワイドギャップ半導体を活用してパワーエレクトロニクスの革新をめざす、産業界と産総研、並びにアカデミアによる民活型共同研究連合体です。

 世界的にテクノロジーが複雑化/複合化してきた背景を受け、我が国産業技術開発の抜本的イノベーションを目指して、(国)産業技術総合研究所のつくばセンターを中心にTIA(発足当時はTIA-nano)技術開発拠点が2009年度に設立されました。TPECでは発足以来このTIA拠点を活動の場として、オープンイノベーション(社会全体に対するオープンの意味ではなく、参画者の間でのオープン)のコンセプトのもと、参画者のイコールパートナーシップに基づいて、素材から半導体パワーデバイス、パワーモジュール、電力機器までを包含した一貫研究を、ラボレベルに留まらない量産レベルで一体的に推進しており、その運営も参画者の意向を尊重した自立的なものとなっています。参画する研究者は、担当するオープンプロジェクトの中では他の研究者と分担/協業しながら技術開発を進めることになります。また、イノベーションの実現に必要な「知の創造」を支える人材育成についても、我が国のパワーエレクトロニクス有識者および関係大学の支援を得て推進しています。

 関連技術が集積する大規模な拠点を活用したTPECへ参画することにより、① コストシェアによる技術開発コストとリスクの低減、② オープンキャンパス化による研究人件費の低減、③ 共通インフラ、基礎基盤技術開発への国の投資・支援、④ 知財の相互利用、と言った数々のメリットを享受することが出来ます。